SAYURI

SAYURI

貧しさゆえに置屋に売られたひとりの少女.
つらく厳しい日々の中で,全ての希望を見失った時に彼女に運命の出会いが訪れる.
それは,立派な身なりをした“会長”(渡辺謙)と呼ばれるひとりの紳士だった.
もう一度会いたい….その想いを胸に,少女は美しく変貌を遂げやがて花街一の芸者“さゆり”(チャン・ツイィー)となる.
そして,ついに再会することとなるが….


うん,つっこみどころ満載な作品です.
どこがどうつっこめるのかは,言ってしまうと「詰まんない映画」となるので言いません.
妃紗は,昔から和物が好きで,源氏物語とか幕末とかねそういうジャンルの専門書をかたっぱしから読んでるタイプなので,知らなくてもいい細かい知識まで知ってるから気づくところもあるし(笑)
あくまでも外国人が作った花街の世界ですから…^-^;


妃紗が一番気に入ったキャラクターは,コン・リー演じる意地悪な姐妓,初桃.
もう,すっごいやなオンナなの(笑)
でも,あれぐらいの気性じゃないと置屋でNO.1なんて張れない.
彼女も必死だったんだよ.なにか確かなものが欲しかったんだよ.
自分が一番大事,他人を蹴落とさないと幸せになれない.
こんな考えが一般的な,なんとも恐ろしい世界なんですょ,花街は.

「オンナってこわいー」
妃紗がSAYURI観終わって言った第一声.
こんな風に魑魅魍魎の集まりを全世界に提供してしまっていいのかしら…(笑)


日本人役者について

  • SAYURIにご執心の“延さん”as役所広司  重要な役ではあるけど,役所さんじゃなくても良かったかなぁと.むしろこの役を中国人俳優にやってもらったほうが面白かったのでは.
  • SAYURIの姉役的芸者“おカボ”as工藤夕貴 当然だけど英語が一番流暢.もう少し気弱そうな女優でも良かったかも.でもはっちゃける時ははっちゃけちゃうかわいらしさは魅力的だったかな.
  • 置屋の“おかあさん”as桃井かおり この人ははまり役だったかな.嫌味で尊大,芸者が稼いでくるお金を自分のものにすることばかり考えている.だけどどこかで母性が出てくるの.さゆりを心配したりね.でも,実際のこういう置屋を牛耳る人間は鬼だったから,こんな風に描かれるとちょっと迫力に欠けるかも.桃井さんのせいではないけど.
  • SAYURIが恋焦がれ続ける“会長”as渡辺謙 やっぱ,オスカーにノミネートされると違うんだね!!(笑)完璧なキャラクターに描かれていて,それを過不足なく演じています.チャン・ツイィーに対して負けないネーム・バリューの役者を相手に持ってこないと行けなかったので謙さんなのかな.でも役所さんじゃイメージ違うし,欧米では謙さんと同じくらいの知名度がある真田裕之じゃ若すぎるから,妥当な人選といえばそうかも.